ゲームに登場する、キャラクターやアイテムなどの3Dモデル作成を担当していましたが、今は新卒・キャリア入社デザイナーの研修を担当しています。 今年の2月に息子が産まれたタイミングで上司に相談し、早く帰れるように協力してもらっています。おかげで、今は早く帰って育児を担えるようになるなど、ライフステージの変化に応じた相談もしやすい雰囲気があります。

作るモノにそれぞれ役割があることが、楽しさややりがいに繋がっていると思います。 石コロや木箱にしても、ゲームの中では、ちゃんと役割をもって配置されているので、その役割を100％発揮する為のデザインを用意してあげなくてはいけません。 「ゲームでの役割」という明確な目標が見えたおかげで、デザインに対するやりがいを自分は見いだせました。

CG等の技術力の有無は一切問われません。必要な技術は、入社後の手厚い研修で補います。 個人的には、入社前に取り組んでいること、たとえば卒業制作等を全力で頑張っていただきたいです。 社会人になったら必要のないように思えることも、一生懸命頑張ったら絶対将来に役立つ経験になるはずです。

ゲームの開発経験が豊富な任天堂の方々から、直接キャラクターモデリングについてのノウハウを教えていただいたことです。 それまでは、ただ漠然としたイメージでモデルを制作していましたが、そこで初めてキャラクターモデリングとは何たるかを知ることができました。

『スーパーマリオ オデッセイ』でマリオやボス等のモデリングを任された時は 「え！？自分が担当していいんですか！？」と驚きました。 任天堂とは協力体制とはいえ、子会社ですし、当時私はまだ５年目くらいでした。 まさかそんな大事なところを任されるとは思いもせず、正直恐縮しました。 重要な部分なので長い時間をかけさせてもらい、任天堂の方々からも助言を頂き、なんとか完成させることができました。

任された業務を自分の納得がいくまで仕上げたとしても、なかなかチェックが通らないことは多々あります。 時には、要望通りに修正した後で、結果的に当初の内容そのものがひっくり返ることだってあります。 しかし、「ゲームでの役割」というゴールがある以上、突き詰めていけば、いずれ最適なデザインの終着点にたどり着けるものです。 いろいろな人からの助言を得て、自分のオブジェクトをゲーム画面で何度も何度も確認して、なんとかギリギリで乗り越えることができています。

年齢・性格や経歴もさまざまで、それぞれの趣味も異なるので一括りにこんな雰囲気と言うのは難しいです。ただ、開発でお互いのコミュニケーションが重要なため、上下分け隔てなく接したり、気軽に話ができたりする環境です。 新卒やキャリア入社で人が増えるたびに新しい趣味嗜好に触れられて、自分の視野も広がり、とても刺激的です。 また、デザイナー同士だけでなく、漫画や映像ソフトの貸し借りをしたり、お昼に集まってゲームをしたりしています。

「誰が遊んでも、伝わりやすいようにすること」を心がけています。 3D、それもさまざまな角度から見渡せるゲームだと、キャラクターを思わぬ角度からプレイヤーに見られることになります。 そのため、どんな角度からも、どんな環境で見られたとしても、そのキャラクターがプレイヤーに誤認されないようにしないといけません。特にシルエットには気を遣いますし、色や質感にもこだわっています。

任天堂と1-UPスタジオとの現場は、提案に関しては懐が深く、良いアイデアであれば職種に関わらずゲームの遊びに採用されます。 ゲームの遊びを考えるのも好きなので、いつか私の考えた遊びがゲームの目立つ部分で採用されたらいいなあと思います。

私が就職活動をしていた頃、その当時の制作に一生懸命になりすぎて就職活動に出遅れてしまい、どの会社も新卒採用を締め切っていてなかなか絶望的でした。しかし、「断られるだろう」と思いながらキャリア採用しか受け付けていなかった1-UPスタジオ（当時ブラウニー・ブラウン）に願書を送ったところ、選考してもらえました。 一生懸命頑張った体験は自分を裏切りませんし、何事も諦めなければ結果に繋がると思います。 ※現在は締切後のご応募は受け付けておりません。